83年卒のZinです。
最近会社の同僚の弟が、痴漢に間違われて大変な思いをしたと言うことがありましたので、参考
までのご報告します。
12月21日の山手線の終電の中でのこと、新宿を出たあたりで、痴漢だとか何とか離れた所で
騒いでいる、と言うことがあったそうです。
高田馬場で降りて帰宅のためのタクシー待ちをしていたところ、二人の女の子が「アナタ、今電
車の中で痴漢したでしょ」と言いがかりをつけられたので、「やってないよ、どうしても俺がや
ったというのであれば、交番に行って話をつけよう」と言って、目の前にある交番に3人で行っ
たそうです。
交番に行くと、警官がその女性に「被害届を出しますか」と聞き、「出す」と答えると、いきな
り逮捕されたそうです。逮捕されると、弁護士をつけないと自宅にも職場にも連絡を取ってもら
うことができないそうで、弁護士を呼んでもらいました。弁護士費用は、着手金15万円、不起
訴に持っていければ30万円、起訴された場合は、争う内容によって異なるが、数百万円から場
合によっては1千万オーバーとのことです。
翌日から3連休で、ろくな取り調べは無く、すぐに年末を迎えるため、勾留が延長されました。
痴漢の冤罪と言うのは、無実を証明することが非常に難しく、かつて不起訴になった例は8件し
かないそうです。また、裁判になって無実を証明できたのは、やはりほんの数件だけだそうで
す。
弁護士からは、示談にすることも勧められたそうですが、彼はやっていないことをやったと認め
ることはできないと突っぱね、取り調べで無実を訴え続けたそうです。
結果としては、1月11日に無事「不起訴」を勝ち取り、出て参りました。
検事の意見では、自分から彼女たちを連れて交番に言ったことが無実との心証を持たせたそうで
す。また、正式な証拠になるかどうかは別として、彼の携帯電話には、事件があった時間にメー
ルを送信した履歴が残っており、これも無実との心証を強くする原因になったようです。
彼は年末年始を含めた3週間も拘留されたこと、その間仕事もできなかったこと、50万円もの
弁護士費用がかかったことなどから、冤罪をかけられた女性を民事で訴えようと思ったそうです
が、弁護士に100%勝てることはないと説得されてあきらめたそうです。
痴漢に関しては、女性の訴え得で、女性には何のリスクもなく、訴えられた方は大変、と言うも
のなのだそうです。
ちなみに、大半の方は拘留が長引いたり、裁判になって時間やお金がかかるのを避けるため、示
談にするそうです。この示談金の相場が70から100万円です。もし不起訴にならなければ、
出てくるために保釈金が200万円、これは裁判が全て終了するまで返金されません。
女性の方々には、痴漢をされたら、間違えた人を逮捕することがないよう、その場で手をつかむ
なり何なりすること。間違えたら、その人の人生を狂わせることがあることを十分認識して欲し
いと思います。
男性は、電車の中では女性に近づかないとか、つり革を握ったり本を持つなどして手の所在を明
らかにし、できる限り疑われるような状況にならないこと。今回のように関係ないのに疑われた
場合は、その場で自分ではないことを相手に説得すること、絶対に交番や駅長室に行かないこと
が重要なようです。
当大学のOBは大半が男性であり、また多くの方は電車で通勤されているのではないかと思いま
す。ご自分がこのような目に遭うことがないよう、是非ご注意下さい。
それでは皆様、10月の総会でお会いできるのを楽しみにしております。(長い文になって恐縮
です。)
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